バリスタの資格取得の必要性・JBA(日本バリスタ協会)♯1

「コーヒーの専門職に就きたい」「バリスタになりたい」「カフェを開きたい」「大会に出てみたい」などご相談をいただくことがありますが、まずはどうしたらいいのか、バリスタのライセンス【日本バリスタ協会認定資格:JBA】について本日はお話していこうと思います。

近江香織|Baristal

【JBAバリスタグランプリ2015・2017-第3位|IIAC-Master Professional|日本バリスタ協会認定|SCAJ認定コーヒーマイスター】
プロのバリスタとして、スタッフ教育・商品開発・店舗運営など、これまでのコーヒーにまつわる経験を活かし、事業主様の様々なお悩みのサポートをさせて頂きたいと思っております。

まずは自分の目的・目標決め

まずは目標を決めましょう。次に達成するまでの期間費用をどれくらいかけたいかを考えていきましょう。

私の場合は20代で独立すること、県外での修行期間3年、海外で1年、地元で2年、その間に開業資金を貯めながら資格取得と大会出場を目指すのを決めて、コーヒー業界に飛び込んだわ。

大まかに決まると日々やりたいことや目指したい事が決まるので、一度考えてみてください。

コーヒーを学ぶための選択肢

1.カフェやロースターなどコーヒー関連の仕事に就く。

実戦に勝るものはないですし、お金を稼ぎながら勉強できるのはこの上ないですよね。コーヒー専門店やオーナーがバリスタの場合は自社でトレーニングがあったり、勉強会が開かれたりするのでコーヒーとしっかり向き合えると思います。

ただし、コーヒー専門店などは経験や知識がないといきなり正社員などは難しいかもしれません。バイトからスタートしたり、飲食業が全くの未経験の方はチェーン店などのマニュアルがしっかりしているところで最初は経験を積むといいかもしれません。

2.コーヒーの資格取得する

コーヒーに資格はたくさんあって自宅で通信講座で取得できるものや実践ありきのバリスタ経験が問われるもの、コーヒーの知識の多さが問われるもの、テイスティングに特化したものなどがあります。

資格は必要か

資格はなくてもコーヒーの仕事はできますが(開業時は衛生責任者や行政へ届出などは必要ですが、コーヒーやバリスタなど特別必要な国家資格はありません)自分の目的に合わせて資格取得を目指すといいと思います。

私は資格推奨派!目標があった方がやっぱり頑張れるし、目指した生徒さんの成長には驚かされてきたわ。私自身も目標の大会出場も入社1年で達成し、初出場で日本3位をいきなり獲ることができたの。

資格取得に向いている方

①全国規模の有名な大会に出場を目指している方

JBA(日本バリスタ協会)かSCAJ(日本スペシャリティ協会)が主催する大会がコーヒー業界では一番有名ですが、両方とも出場には資格が必須です。

②将来開業を目指している方

カフェやコーヒーは今や無限にあって差別化の難しいものです。お客さんの信頼をいかに獲得するか美味しいと感じてもらえるかは商品だけでなく、店主だったりお店の背景だったりするので、資格の有無は絶対に有利だと思います。

実際に私も若い女という部分で見られてしまうこともあったけれど、資格を持ってプロとして仕事をしているということが伝わるとそういう事は無くなりましたし、ありがたいことに仕事をいただけています。

③コーヒーを愛してやまない方

コーヒーの淹れ方や知識は無限にあるので正解はないのですが、正解がないぶん逆にどうしたらいいかわからなくなることもあると思います。知識ばっかりな頭でっかちさんになるよりかは、その知識を活かして資格を取ってみたり、一度プロの基準を知ることは珈琲人生がより深まると思います。

④人脈やバリスタ、珈琲仲間を作りたい方

資格を受ける前の講習会ではで気の合うバリスタ仲間やコーヒー関連のお仕事の方との交流の場にもなるので、かけがえのない人脈を作ることができます。

実際にそこで出会った方々とは10年来のお付き合いで仕事のサポートをしあっていますし、プライベートでも悩み相談など同じ業界ならではの話が出来るのは心強いです。

オススメの資格

実際に私が取得してよかったと思う資格は3つあって、①JBAバリスタ協会認定ライセンス、②SCAJ日本スペシャルティー協会(コーヒーマイスター)、③IIACイタリア国際テイスティング協会の資格はオススメしています。

通信講座などの資格も沢山あるので、実践では使わないから趣味で…という方はまずはお家学習もいいかもせれませんが将来的にはぜひ上記に挙げた資格の取得も挑戦してみて欲しいと思います。

挑戦してみたい方は資格取得に向けたレッスンや相談なども承っていますのでご相談ください。

JBAバリスタ協会認定ライセンス

今日はJBAのライセンスについて書いていくわね。バリスタライセンスはレベル1〜3インストラクターの四種類あるわ。

※以下JBA公式HPより引用

JBAバリスタライセンス レベル1

プロフェッショナルのためのバリスタライセンス

JBAバリスタとしての基本的な知識や技術を身に付け、JBAが定める一定基準のエスプレッソコーヒーを抽出できる者。

JBAバリスタライセンスの取得の流れ

『JBA認定校でのスクール受講〜修了(必須課程)』
      ▼
『JBAでのライセンス試験受験〜合格』
      ▼
『ライセンス登録〜発行〜取得』

JBA認定校のスクールで2日間座学と実技を学べるので、そこでしっかり学んで帰って練習して1年以内に本試験にチャレンジするといいわ。

JBA認定校でのレベル1のスクール受講について

受講日数…計2日間 

座学講習・実技講習(カリキュラムはJBAの定めによる)

受講費用…¥37,000(税別) *振込手数料受講者負担修了証と有効期限修了時に認定校より修了証を発行する。修了証の有効期限は修了日より3年間。

受講日程と申し込み受講日程及び、申し込み…認定校のHPにてご確認ください。

※以下JBA公式HPより引用

スクール受講内容

■コーヒーの基礎知識・豆の種類、栽培、収穫、精製、ロースト、ブレンド・JBA基準のエスプレッソ味覚テイスト■エスプレッソマシンの構造、抽出の仕組み■JBAとしてのエスプレッソの知識・JBAとしてのエスプレッソの定義■エスプレッソの抽出技術・正確な作業と動作(一定のリズム)で一定の時間内に定められたエスプレッソを抽出する技術■エスプレッソのテイスト・テイスティングの基礎知識と、JBAの定めるエスプレッソを判断する技術■JBAとしてのカプチーノの知識・JBAとしてのカプチーノの定義■カプチーノの製造技術・最適温度できめの細かいフォームドミルクの製造技術・エスプレッソにフォームドミルクをバランス良く注ぐ技術・定められたテイストのカプチーノを製造する技術■その他

JBAでのレベル1のライセンス試験について

ライセンス名JBA Barista Level 1受験資格受験日時点で、JBA認定校レベル1スクールの有効な修了証を持つ方。
且つ、受験日時点で、バリスタ(アルバイトでも可)として従事しているか、コーヒー関連企業に就業している方。または、JBA認定校が別途開講するJBA認定のカリキュラムの必要課程修了後1年未満の方。

定員20名(最低催行人数15名)
試験1日間 (筆記・実技)

受験費用¥17,000(税抜)/¥18,700(税込)*振込手数料受験者負担
改定時期 2023年5月1日以降の試験が対象試験合否筆記・実技の総合点で合否を決定し、JBAより受験者に後日通知する。

試験内容筆記/実技ライセンス登録費用¥17,000(税抜)/¥18,700(税込)*振込手数料受験者負担
改定時期 2023年5月1日以降の試験が対象ライセンス発行と有効期限JBAより、合格者でライセンス登録した方に認定証とライセンスカード/バッジを発行する。
認定証およびライセンスの有効期限は発行日より3年間。
※(申し込み期限)原則として受験日1ヶ月前、または定員に達し次第申し込み締め切り。

※以下JBA公式HPより引用

実技試験の難易度

実際にバリスタとして働いて長い方はレベル1は丁寧に元気よく時間内にできれば落ちたという声はほとんど聞いたことありません。

レベル2になるとコーヒー豆のメッシュ調整が試験に入ってくるし、基本ラテアートもできないといけないので初心者の方には難しく難易度が急にUPします。ただ大会出場を目指すならレベル2位のスキルがないと予選を突破するのは難しいのではないかなと思います。

レベル3は5回落ちたという声があるくらい全てが難しく取得保持者はかなり少ないです。

レベル1突破の仕方

筆記試験はスクールでしっかり授業を聞いて、教科書を読み込んでいけば問題なく突破できると思いますし、身につけるために資格を取得すると思うので基本内容はがんばりましょう!

実技試験もスクールの基準でやれたら問題ないと思いますが、緊張で手が震えてしまい溢してパニックでタイムオーバーなんてこともなくはないので、何が起きても冷静に笑顔で対応して、失敗しても時間内にやり直せばいいと思って自信を持って挑んでください。

実際お客さんに対応する時もそういうシーンはあると思うので毎日試験だと思ってある程度の緊張感を持ってコーヒーを淹れるのは大切なことかもしれません。

あとはカプチーノに関してお店の基準や特にラテアートに力を入れてきた方は泡の量がJBAだと多いなと感じることがあるかもしれません。

エスプレッソマシンのスチームのパワーも1連のマシンを普段使っている方は試験会場での2連や3連のマシンのパワーの強さに驚くかもしれません。

パワーが強いと空気(泡)は入れ安いですが温度上昇は早いのでピッチャーの位置・コントロールが大切になってきます。原理さえわかっていればどんなマシンでも特性を掴んで対応できるようになれるので、何故こうなるのか?をいつも考えながら練習をしてみてください。

制限時間がギリギリになってしまう場合は、自分の動線だったり、両手を有効に支えているかを見直してみたり、効率の良い持ち方だったりのちょっとしたところを改善するだけで変わってくるので時間ロスポイントを探してみてください。

ただし早くても雑に見える動きはNGです、丁寧にアモーレを込めて笑顔を忘れずに

レベル1について簡単なアドバイスを書かせていただきました。

実践練習方法なども書きたいのですがまたの機会もしくはバリスタルのレッスン内でお伝えできればと思います。

どのくらい練習すればいいのか

これは沢山の方から聞かれますが、本当に個人差があります。というか本人のやる気次第です。

ただ、私の生徒さんは優秀なことが多く(教え方も良いせい?)比較的基本技術の取得は早いです。

全くの初心者さんでも毎日みっちりトレーニングした方(20代)は最短2週間でカプチーノの丸はできるようになったり、3ヶ月で週3レッスンでレベル1に合格した方(30代)もいらっしゃいます。

元々カフェ店長を2年程やていて大会出場の為に半年でレベル1取得し、大会の書類選考を突破しJBAに出場した方(20代)や週1レッスンで1年かけてレベル1のスキルを身につけた方(50代)もいらっしゃいます。

マシンを触ってない時でもイメトレはいつでも出来るから、早く上達したい方は暇あればイメトレを!

あとがき

なぜこのサービスを続けているのか

皆様の目標や夢に向けて少しでもお力添えできたらいいなと思ってこのサービスを続けてきました。

教えるというのはその方と自分の将来に関わることなので重たく、逆にこちらが熱意を持って接しても相手はそれほどでもなかったり、教える仕事は実はそんなに好きではありませんでした。

それでも沢山の生徒さんに出会いコーヒーやバリスタという仕事の楽しさを知っていただけたり、中には弟子にしてくださいと言ってくださる方や、夢が叶いました!と嬉しいことを言ってくださる方のおかげで、今まで続けることができました。

私は当時バリスタを目指した時に地方出身でコーヒーの勉強したくても中々実践的に学べる環境がなくて、都会に行くしかなかったけれど自由にできる人ばかりではないから、身近でバリスタを学びたいという方の力になれたらいいなと思いレッスンをするようになりました。

今は10年前と比べ沢山の情報も勉強できる場所も増え、バリスタやコーヒーが生活に浸透してきたことが嬉しく思う反面、どんどん差別化は難しくなってきていると感じます。

ただ、美味しいコーヒーは沢山あるけれど、私が淹れるコーヒーは今この世でこの一杯しかない、今目の前のお客さんにこの一杯を通してどれだけの愛と幸福を渡すことができるだろうか…私のレッスンを受けてくれた方には技術はもちろんなのですが、バリスタのサービスの目に見えない部分を一緒に広めてくれたら嬉しいなと思っています。

少し暑苦しくなりましたが最後まで読んでいただきGRAZIE &AMOREです♡それではCIAO〜!

PRおすすめのコーヒー