バリスタ・コーヒーの資格・IIAC(イタリア国際カフェテイスティング協会)#2

以前コーヒーの資格の必要性について、主に「JBA(日本バリスタ協会)認定バリスタライセンス」についてご紹介しましたが、本日はまた別のコーヒーの資格「IIAC(イタリア国際カフェテイスティング協会)の資格」について紹介したいと思います。

近江香織|Baristal

【JBAバリスタグランプリ2015・2017-第3位|IIAC-Master Professional|日本バリスタ協会認定|SCAJ認定コーヒーマイスター】
プロのバリスタとして、スタッフ教育・商品開発・店舗運営など、これまでのコーヒーにまつわる経験を活かし、事業主様の様々なお悩みのサポートをさせて頂きたいと思っております。

IIAC(イタリア国際カフェテイスティング協会・イイアック)とは

※IIAC公式HPより引用

IIACの成り立ち

『IIAC』は、1993年、コーヒーの知覚・感覚的な価値を計る科学的方法を確立し、広めていくことを目的にイタリアで設立された非営利協会です。
Iiacでは、“made in Italy”の象徴でもある“espresso”をターゲットに、テイスティングと知覚的分析の手法を蓄積し、その手法は、カフェ業界やコロンビア等の主要生産国から支持を得ています。また、設立以来、多くのトレイニングコースを実施し、日本やスペイン、アメリカ、オーストラリア等から多くの人々が参加しています。
1999年、“Italian Espresso Specialists”コースを設け、バリスタを育成し、認定しています。
協会は、大学教師、技術者、著名な専門家からなる科学的委員会とともに、コーヒー分野の様々な改革を調査、 推進しています。カフェをいかに楽しむかの秘訣やEspressoを感覚的に評価する(客観的、科学的、数字的)力をつける為のコース、資格試験を実施しています。
2008年11月には【IIAC JAPAN】が認可設立され、日本における質の高いイタリアエスプレッソの普及・発展のため、 講習会、イベント、情報発信等を実施開始。その他、スペイン、ブラジル支部も設立される等、世界に裾野を広げています。

IIAC 活動内容

・資格認定

モジュール①エスプレッソ・イタリアーノ・テイスター

モジュール②エスプレッソ・イタリアーノ・スペシャリスト

モジュール③ジュディチェ・アデストラート

モジュール④知覚分析アナリスト

モジュール⑤焙煎・ブレンド アナリスト

①~⑤を終了すると『知覚分析・カフェ学マスタープロフェッショナル

・IIAC啓蒙活動 Made in Italyの確立を目的とする
・カフェ業界のイベント参加
・セミナー・視察研修の主催・企画
・会報誌、カフェ関連の出版
・国際カフェテイスティング競技会(イタリア)主催・運営

IIAC資格認定

※IIAC公式HPより引用
イタリアでの講習会の様子

IIAC資格認定とは、カフェを客観的に判断し、評価することができる専門家=『カフェ・テイスター』になるための資格
この資格は、 カフェの専門知識や科学的・知覚的・心理的作用の知識を収集し、消費者の立場に立ってテイスティングを行い、研究によって蓄積された理論的・実践的知識を活用しつつ、消費者の大多数と一致する一つの評価を導き出します。こうして導き出した結果を用い、様々な種類のブレンド、バリスタの手によるカフェを審査したり、抽出に用いられた器具を評価したり、カフェを提供する時、カフェ市場の顧客の趣向の動向、ショップの経営の際のカフェの管理他店のカフェの評価等、様々なカフェにまつわるシーンで生かす事が出来ます。

カフェスタッフが複数いる場合に味の統一ってなかなか難しいのだけど、IIACでのテイスティングのやり方を知っているとわかりやすくて実際に日々の調整にとても役立つと思うわ。

IIACの資格認定の段階と内容

※IIAC公式HPより引用

この資格って誰でも受講可能なの?

バリスタ出なくても誰でも受講できるから飲食関係者みんなにおすすめよ。個人的には特にエスプレッソを扱う方はまず最初に受講して欲しいと思っているわ。

IIACの資格にはモジュール①~⑤までの段階があり、すべての段階の資格を取得すると、【カフェ学マスタープロフェッショナル】の称号が与えられます。
一番初めに①の基本の資格を取る必要がありますが、その他の資格は順ごとにとる必要はありません。

また、①〜③を取得すると認定講師「エスプレッソ・イタリアーノ・トレイナーコース」に挑戦できます。

全ての取得に5年位かかったけれど、マスタープロフェッショナルやトレイナコース保持者はまだ日本で少ないので差別化できるし、コーヒー以外の分野でも客観的に知覚分析出来るので商品開発の仕事や講師の仕事など今の仕事にとても活きていると感じる事は多いわ。

①エスプレッソ・イタリアーノ・テイスター
味覚の本質・客観的な判断力・知覚的分析ができ、味の修正に必要な力をみつける基礎コース。※上位の資格を取るにはこの基礎コースの受講が必須。

②エスプレッソ・イタリアーノ・スペシャリスト
バリスタとしての知識、ブレンドの質、豆と価格のバランス、テイスティングにより分析する力を身につける。

③ジュディチェ・アデストラート
実際的なテイスターが器官や潜在性がもたらす影響、刺激の解釈を伝統と革新的な技術で味覚分析を行う。

④シングルオリジンとブレンドの知覚分析コース
シングルオリジンとブレンドの知覚的特徴づけを学び、知覚分析の構造を理解し、商品をマーケティングし、分析を明確に理解し、説得・改善できる力を養う(カフェ学知覚アナリスト)

⑤焙煎・ブレンドアナリスト コース
高水準のブレンドにする為に必要な生豆の選別、焙煎、ブレンド別の評価をする(焙煎・ブレンドアナリスト)

エスプレッソ・イタリアーノ・テイスターコース(入門コース)

モジュール1:Corso di patente

とりあえずモジュール1に挑戦してみよう!

認定資格入門コース : 8時間の講習会+修了テスト
※合否あり(通知は後日)
※合格者には後日認定証授与+IIAC公認認定ピンバッチ
合格認定者称号『エスプレッソ・イタリアーノ・テイスター(Espresso Italiano Taster) 』

学習内容

味覚の本質、客観的な判断力、知覚的分析する力を身につけるための第1ステップ。

エスプレッソ・イタリアーノ・テイスターでは、ティスティングの基本を学ぶと共に、コーヒーが生産地から消費者へと届くまでの過程を学び、それぞれが知覚要素へとどのように影響するかの基本を学ぶ。※その他の4つのIIAC認定資格を取得するための基礎コース
完璧なエスプレッソを作るには、多くの変数(生産者、ブレンド、グラインダー、エスプレッソマシン、バリスタ等)がコントロールされていなくてはならない。あらゆる要素が最終的な結果に影響を及ぼす。カップ1杯のエスプレッソの品質判断はテイスター次第。どのように良し悪しを区別し、その欠陥を理解し、修正していくか・・・正確な知覚的分析をする方法、力を学び身につける。  
カフェのテイスティングの手法、抽出されたカフェに現れる長所と短所、正しい知覚分析の行い方と使用するカード、コーヒー豆にまつわる地理と生産工程、ブレンドと焙煎の技術、極上のカフェを抽出するための道具やコツ等の、カフェテイスティングにおける基本・基準を学ぶ。

  1. エスプレッソテイスティングの基本
  2. 感覚器官による判断
  3. テイスティングカード
  4. コーヒー豆の生産から収穫、ロースト、ブレンド、パッキング等のあらゆる段階から生じる 1杯のエスプレッソへの影響
  5. グラインダー、エスプレッソマシーンのメインテナンス
  6. テイスティングトレーニング (エスプレッソ)

当日の講習でテイスティングの仕方を教えて貰えるので、合格のために事前に勉強は無くても大丈夫よ。

エスプレッソをたくさん飲むから体調万全で、当日は刺激物の摂取は禁物

モジュール1費用

≪初めての受講≫ 計¥51,000
○corso di patente(入門コース)講習費・・・40,000円(税込)
*講習代、テキスト『エスプレッソ・イタリアーノ・テイスティング』、修了テスト、認定バッチ・認定証(合格者のみ)
○IIAC会員費 11,000円  
※資格試験受講には、IIACの会員であることが必要(受講当日に登録)
*会員カード、会員向け情報、その他IIACや提携先主催のセミナー・講習会に参加可


あとがき

本日はIIAC(イタリア国際テイスティング協会)の資格について書かせていただきました。

ちなみにIIACにもバリスタの日本大会、国際大会、コーヒー豆のブレンド焙煎の競技会がありますので、またこちらについても触れていけたらと思います。

バリスタルでは資格取得や大会に向けたトレーニングのサポートやご相談もお受けしております。

遠方の方にはオンラインレッスンや他のバリスタのご紹介などもできますので、必要な方はお問い合わせください。

最後まで読んでいただきGRAZIE &AMOREです♡それではCIAO〜!

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